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片肺フォンタン手術説明

ヒカルの術後経過が安定しているので、先生から許可があり、自宅へ帰ってきました。
これからは車で面会へ行きます。

長くなりますが、ヒカルの手術内容をお話ししようかと思います。

医学に関しては素人なので、間違った理解や記述がありましたらご指摘ください。
加筆・訂正いたします。

***********************************************

<術前診断>
・単心房・単心室
・総肺静脈還流異常
・右肺静脈閉塞
・共通房室弁逆流

<施行される術式>
・フォンタン手術
・開窓術(フェネストレーション)

フォンタン手術とは、下大静脈と肺動脈を人工血管で繋げる術式。
グレン手術で既に上大静脈を肺動脈に繋げているので、フォンタンを行うことで酸素を多く含む赤い血液と酸素が少ない黒い血液が混ざり合うことがなくなり、チアノーゼが改善される。

ヒカルは根治手術となるこのフォンタンを目指して頑張ってきました。
ただ残念ながら、右肺静脈閉塞のため、理想としていた両肺のフォンタンではなく、左片肺でのフォンタンです。

開窓術は、フォンタンでつける人工血管と心臓に4mm程度の穴を開けて繋げ、あえて下大静脈血流の逃げ道を作る術式。
これを行うと心臓の中で酸素の多い血液と少ない血液が混じってしまうので、チアノーゼはなくならない。
しかし、下大静脈の圧が高くなった時に、その穴から血液が多めに流れて圧を逃がすことができるので、肝臓からの静脈血が滞ったり腹水が溜まったりするのを防ぐ効果がある。
通常のフォンタンの場合、開窓術は術中の状態を見てやるかやらないかを決めるらしいけれど、左肺しか残されていないヒカルにとっては必要だということで、最初から行う予定。

弁逆流は微量なので、弁形成は行わない。

右肺静脈は、狭窄解除をしてもあまり効果が得られないだろうし、再狭窄の可能性が高い。
そして心臓と繋がっている場所が左肺静脈と近く、もし狭窄解除術を行って左肺静脈にまで影響が出たら命にかかわってくる。
左肺はなんとしても守らなくてはいけないので、そこまでのリスクを冒してまでやる必要はないということで、介入しない方針。

IPASの時につけた人工血管と肺動脈の中のパッチ(壁)はそのままにしておく。
当初人工血管は取ると聞いていた。
でもカテ結果で、右側の血流はほとんどないにもかかわらず、右側には側副血行路が出来ていなかったそう。
コイルで詰めたのは全て左側。
本来血流がないと身体が防衛反応的に側副血行路をつくるのに、それが右側に出来ていなかったことは先生方も不思議がっていた。
側副血行路が今後もできない可能性がある為、人工血管とパッチは残すことに。

心臓に直接触れる術式なので、心停止下で行う。

<予想される合併症>
・フォンタン循環の不成立
20以上の高い静脈圧になると、肝臓等の下半身の他の臓器からの静脈血が押し戻されて滞ったり、腹水が溜まったりする。
そうならない為に開窓術を行うが、可能性はある。

・低酸素血症の残存
開窓術を行うため、術後の酸素飽和度(サチュレーション)の上昇が僅かにとどまる可能性がある。

・肺静脈狭窄の進行
左肺静脈の上に人工血管がつけられるので、圧迫される可能性がある。
邪魔になりそうな場合は、吊り上げたり他の臓器に引っかけたりして肺静脈に影響を出さないようつける予定。
もし左肺静脈狭窄の進行が見られれば、将来的に外科的解除が必要となる

・胸水・腹水の貯留
水分制限、大量の利尿剤、食事内容の変更で防ぐ。
退院後も再び貯留してくる場合もあるので注意。

・神経合併症
開胸して癒着をはがす際、誤って横隔膜神経を傷つけてしまう場合がある。
横隔神経は呼吸の筋肉みたいなもので、横隔膜が上下することで肺が膨らんだり縮んだりする。
もし左の横隔神経を傷つけてしまうと、左肺の状態が悪くなってしまう。 
多くの場合は一過性だが、中には肺が広がるよう横隔膜を縫い付ける手術が新たに必要となることもある。

・肺動静脈瘻
肺動脈と肺静脈の間に勝手に身体が血管を作ってしまい、肺を通らない循環ができてしまう。
カテーテルも通らないような細い血管なので、コイル等で詰めるのは困難。
外科的処置をしても、すぐ新な血管ができてしまう。
この場合、在宅酸素療法で酸素を補うしかない。

・不整脈
IPAS術後の不整脈が再び出る可能性がある。
もし発作が起こった場合は、長期鎮静、低体温管理を行う。

<手術時間>
5~6時間

<生命リスク>
5%+α

***********************************************

どの合併症も心配だけれど、特に「肺静脈狭窄の進行」と「肺動静脈瘻」は絶対に起こって欲しくない。
万が一起きてしまったら、普通の生活を送るどころか、救命さえできないかもしれない。

そして生命リスク。
カテ翌日にあった大まかな手術説明の時には、5%~10%と言われた。
先生は少し考えて5%+αに言い直したけれど。
でも一度聞いてしまった10%という数字が頭から離れるわけはなく。
10人に1人は命を落とす確率なんて高すぎる・・・。

この説明を聞いて、今回の手術がどれほど怖かったか・・・。

1万人に1人の確率を当てて無脾になり、閉胸手術ではこども病院で過去2人しかいなかった術中の原因不明の発作で中止になり、今回はこども病院で過去5~6人しか行っていない片肺フォンタン。
ヒカルは変なところで当たりがよすぎる・・・。

無事に手術を終えて帰って来てくれることを祈るばかりでした。
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Comment:2 | TrackBack:0

コメント

23: くりあ: 24/12/2010    18:22 [編集]
片肺フォンタンこの間1人しましたよ。ヒカルちゃんは無事でおられますでしょうか?
家の子も凄く未熟児で やはり同じく疾患があり もうすぐ穴開きフォンタンします。状態は悪いです。家のも無事に終われば良いな。怖くてしかたないです。
24: バンビ: 04/01/2011    13:25 [編集]
>くりあさん

初めまして。
ご来訪ありがとうございます。
お返事が遅くなって大変申し訳ありませんm(__)m

片肺フォンタンをされた方がいらっしゃるのですね!
ヒカルと同じように頑張った方がいるというだけで心強いです!!

ヒカルは少し風邪気味なのと寒さからチアノーゼが出ていますが、今日も元気に公園で遊んできましたw
この何気ない日々が幸せだなぁと感じています。

くりあさんのお子さんも開窓術のフォンタンをされる予定なのですね。
術前の不安はよく分かります。
私もアブレーションとフォンタンの前は今よりも良くなるという期待以上に不安や心配の方が大きくて、寝付けない時もありました。
でも親の不安は子どもに伝わりますから、出来るだけ明るく楽しく大切に過ごしました。
そしてヒカルも頑張って乗り越えてくれました。

くりあさんもお子さんの生命力を信じて頑張ってください!!
無事に手術が成功することをお祈りしています。

コメントありがとうございました!!m(__)m

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バンビ

Author:バンビ
先天性心疾患(無脾症候群)の息子・ヒカルと娘・ひなた、主人と私・バンビの家族の日記です。
ヒカルは2010年11月にフォンタンを終えて現在5歳。
幼稚園年長さんです。

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